2026最新版のChronos オーディオシステム・オプティマイザー 徹底検証 (2/4)
Nirvana AudioとChronos、その背景
編集者 | Tom Gibbs from Positive Feedback Online Magazine
Nirvana Audio を率いるのは、台湾のヨーグルト製品業界で大きな存在感を持つ実業家、蘇立文 氏である。蘇氏が2007年に創業した本業のSnow Factoryは、その後、ヨーグルト製品の分野で市場を牽引する企業へと成長し、現在では年間売上高45億円を超える規模に達している。
世界中のオーディオファイルにとって、とりわけ興味深いのは、蘇氏が築き上げたこの卓越した事業的成功によって、彼が生涯にわたって抱き続けてきたオーディオと音楽への情熱を、可能な限り徹底して追求するための資金的基盤を得たことである。2021年、蘇氏はNirvana Audio Co., Ltd.のオーナーとなり、同社は現在、Snow Factoryの完全子会社として運営されている。

蘇氏が、まだ大学生だった頃のことである。当時、黎明期にありながら急速な進化を遂げつつあったコンピューター・オーディオの世界に、氏はいち早く足を踏み入れていた。そしてデジタル・ミュージックへの熱意を同世代の仲間たちと分かち合っていたが、その中には大学で物理学を専攻する学生もいた。
専門分野の学究を深める一方で、コンピューター・オーディオへの関心をますます募らせていた蘇氏は、あるとき友人の一人から、デジタル・オーディオの再生にまつわる興味深い現象について知らされることになる。
それは、デジタル回路そのものにも、データそのものにも組み込まれているわけではない。それにもかかわらず、最終的に再生される音楽の響きには、明確な影響を及ぼしているように思われる現象だった。
この不可思議な現象に強く惹かれた蘇立文氏は、その後10年以上にわたり、探究を続けていった。そしてやがて、本業における前例のない成功によって、オーディオに対する自身の飽くなき探究へ多大な資源を投入できるようになる。その研究開発の積み重ねが、2021年、Chronos オーディオシステム・オプティマイザー の最初期モデルという形で結実することとなった。
Chronos が最初に姿を現したのは、USBメモリー、あるいは好みに応じて言えばUSBドングルのような形態だった。それはある意味で「偶然」とも呼べるものだったようだが、ほどなくして、このUSBスティックという形状が、Chronosの効果をオーディオ・システムへ届けるために極めて適したものであることが確認された。

Chronos が実際にどのような技術によって機能しているのか、その詳細は独自技術として公開されていない。しかしNirvana Audioは、オーディオ・システムにChronosを導入する際に考慮すべきいくつかのポイントについては、明確な指針を示している。
まず第一に、Chronosがオーディオ・システムに対して最大限の効果を発揮するのは、システムが閉鎖された空間に置かれている場合である。専用のリスニングルームはもちろん、それに類する環境、さらには大規模な展示ホールのような空間も含まれる。
非常に広い空間では通常、2台のChronosが用いられる。一方、一般的な家庭のリスニング環境であれば、基本的には1台で十分な効果を得ることができる。
さらに、Chronosがリスニング環境や、その空間内に置かれた機器に作用するために必要とする電力は、ごく微小なものである。AC電源に接続されたUSBチャージャーへChronosを接続した場合でさえ、消費電力が大きくなることはない。ただし、本体は手で触れると温かく感じられる程度には発熱する。
Chronosのオーディオ・システムに対する効果には、累積的な性質がある。そしてAC電源に接続していなくても、時間の経過とともに最終的には最大限の効果へと到達する。
より短時間で効果を引き出したいリスナーであれば、Chronosを電源に接続し、最大限の効果へより早く到達させるという方法を選ぶこともできる。しかし、電源から外し、単純にリスニングルーム内、あるいは機器ラックの近くに置いておくだけでもよい。その場合、Chronosは空間を伝わる音楽信号と、それに伴って生じる音響的な波動振動によって励起されていく。
結局のところ、どのような機器にも言えることだが、最適な電源供給方法や設置位置を見つけるための鍵となるのは、ユーザー自身による試行錯誤である。それぞれのシステムにおいて、どのような電源構成、あるいは設置位置が最も適しているのかを探ることが重要なのだ。
そして最後に、Chronosは決してデジタル音楽再生だけを対象としたものではない。その効果は、アナログ機器、デジタル機器の双方と組み合わせて発揮される。
後にChronosとして知られることになる技術について蘇立文氏が最初期の実験を行っていた頃、氏は早くからあることに気づいていた。USBというデジタル機器を思わせる媒体をそのキャリアとして採用していたにもかかわらず、その作用の力はデジタル機器だけに限定されるものではなかったのである。
先ほども触れたように、Chronosがいったいどのような仕組みによってこれほど劇的な効果を生み出しているのかについては、評論家やリスナーの間でもさまざまな推測が交わされている。その多くは、最も可能性の高い説明として素粒子物理学に何らかの関係があるのではないか、という方向へ傾いている。そしてChronosはリスニング環境そのものにひとつの「場」を形成し、その内部に存在するあらゆるものへ作用しているのではないか、と考えられている。
その「場」は、音楽ソースに含まれる重要な音場情報を覆い隠してしまう可能性のある、さまざまな種類の干渉を取り除くように働いているように思われる。その結果、システムを構成する各機器が、妨げられることなく、また拘束されることなく、音楽を再生できるようになるというわけだ。
しかも、その効果はカーオーディオの環境にまで及ぶことがある。
私が目にしたレビューのひとつには、Chronosの初期段階において蘇立文氏が、レビューの可能性を求めてアジアのあるオーディオ専門誌を訪ねた際のエピソードが紹介されていた。 その媒体の関係者たちは当初、かなり慎重な姿勢を見せていた。何しろ蘇氏について知られていた本業は、オーディオではなくヨーグルト製品業だったからだ。しかし最終的には、Chronosを実際に聴いてみることに同意した。
蘇氏が訪問した際、彼はその雑誌の担当者を説得し、駐車場まで一緒に来てもらうことにした。そして、自身のカーオーディオ・システムとChronosを組み合わせたデモンストレーションを行ったのである。そのデモはどうやら非常に強い好印象を与えたようで、担当者たちはChronosを、より適切なオーディオ環境で改めて評価することに同意したという。
繰り返しになるが、Nirvana AudioはChronosに用いられている技術について多くを明らかにしてはいない。しかしその一方で、システムの再生に対してどのような効果をもたらすのかについては、かなり明確な主張を打ち出している。
そこには、ノイズの大幅な低減、システム全体における透明度、ダイナミクス、音楽性の顕著な向上、システム動作の安定性の大幅な向上が含まれる。さらに、システムのヘッドルームも大きく拡大し、それによって音楽をより大きな音量で再生しても、聴感上の負担感や歪みがそれに伴って増大することがないという。そして何よりも印象的なのが、ステレオ・イメージングとサウンドステージのリアリティ、そしてその「そこに存在している」という感覚が、驚くほど大きく向上するという点である。
Chronosをシステムで使用するにあたって、Nirvana Audioが唯一、絶対的なルールとして強調していることがある。
Chronosを、いかなる種類のコンピューターにも接続してはならない。
これは、内部にLinuxシステムを搭載し、接続されたUSBデバイスやドライブの内容を読み取るストリーマーやサーバーも例外ではない。
もしChronosをUSBチャージャー以外の何かに接続するのであれば、そのUSB端子が単にUSB機器へ電力を供給するためだけに設けられたアクセサリー・ポートであることを、くれぐれも確認しておく必要がある。
Chronosをコンピューター、あるいはその内部に保存されたデータを読み取ろうとする機器へ接続してしまうと、Chronosがその効果を生み出す能力は事実上失われてしまう。
これは現在のUSB仕様を採用したChronosにおいて、確かに注意を要するポイントである。
しかし、まもなく登場する最新世代のChronosでは、どうやらUSB接続そのものが完全に廃されるようだ。
そして実のところ、それこそがNirvana AudioがユーザーにChronosを体験してもらうために望んでいる、最も理想的な方法なのかもしれない。。

P.S.
本記事は以下のウェブページより抜粋しています:

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